横山町奉仕会加盟各社は春物提案を早めている。年初から春物を投入する卸が増え、すでに大手は春物の展示受注会を開いた。1月半ばには春物を投入する卸も増えてきた。2月は「気温が高い」との予想もある。早めの仕入れで、春商戦に備えたいものだ。
2月前半は平年より高めの気温
1月は東北や日本海側で豪雪のニュースが流れたが、気象庁が1月16日に発表した1カ月予報によると、1月18日から2月17日にかけての気温は「平年並みか高い」と予想されている。1月20日の二十四節気の「大寒」には東京で3月並みの気温となった。気象庁によると「大寒以降は高温傾向となる見込み」としており、2月前半は「北日本と東日本、西日本はいずれも平年よりも高い」という。ただ、春先の暖かい空気が流れ込んでくることもあれば、冬の寒さに戻る日もあり、「寒暖差に注意が必要」としている。例年に比べて春を感じる日は多くなっていきそうだ。
初売りから春物を提案する卸も
1月に春物の展示・受注会(先行予約会)を開いたのが大手の宮入(横山町6の18)と丸太屋(東日本橋2の26の8)だ。
宮入は初市の6日から「2025年春物内見会〜春のニューベーシック&エレガント」を開いた。1階ではカットソーやニット、2階ではジャケットやパンツの春物新作を展示した。今年は素材にこだわり、梅春から販売できる幅広い商品を揃えた。「スタート時からすでに予約発注が入っている」と、評判は上々だ。
丸太屋は1月14〜21日に婦人ボトム・パンツ1課が「2025年婦人春物ボトム・春物新作展示発表会」を開いた。新作を中心に毎年実績のある商品などを多数展示した。2月10〜18日には婦人ボトム・パンツ2課が発表会を予定している。
アクロス(横山町6の15)と都繊維ファッションシティ(横山町10の14)は年初から春物を一挙に投入した。
アクロスはカットソーやアンサンブルなどの新作を中心に売り場は春物一色となった。
都繊維ファッションシティはイタリアインポートとオリジナルブランド「KAVACH(カバチ)」で、ジャケットやベスト、シャツ、ボトムのトータルコーディネイトを打ち出した。このほか、レディスのニューいちやま(横山町8の14)やパンツ専門卸の丸田産業東京支店(横山町2の3)は、例年よりも2週間以上も前倒しで春物を投入した。気候変動によって従来の仕入れ時期では顧客のニーズに応えられない状況も考えられる。一方でメーカーは生産量を絞り込んでいる。販売機会を逃さないように、早め早めの仕入れ計画を立てていくことが大事だ。