スピード感が必要だ。メーカーの倒産や生産量調整の影響もあり、多品種・小ロット・高回転を打ち出す問屋は多い。こまめな商品チェックと新情報のチェックが欠かせない。アイテムでは外出着を意識した羽織物など、コーディネートが容易で、気温によって汎用性のある商品を打ち出す。
潮目が変わった
地方の専門店からはコロナの感染拡大で「東京に行くことができない」という声が多かったが、ここにきてワクチンの2回接種を終えた専門店が横山町を訪れるケースが増えてきた。市場は依然として厳しいものの、問屋には「徐々にではあるがお客様の来店が増えている印象」(丸田産業東京支店)や「2回接種したお客様の表情は明るい」(アクロス)といった実感があるようだ。その中で秋物商戦では各社とも独自の戦略を打ち出す。
高回転で商品提案
速いスピードで商品を回転させていくのがアクロスと都繊維だ。
アクロスは週3回新商品を投入する。ベストやTシャツ、アンサンブルなどのラインを充実させて、「常に新しい商品」を提供する。
欧米からの輸入がメインの都繊維ファッションシティは「毎週新商品を投入する」。トップやボトム、インナーなど欧米のファッショナブルな商品をコーディネートで提案する。2社ともLINEを使って登録した専門店にフレッシュな商品情報を発信する。
汎用性ある羽織物
コロナ禍のイエナカ需要で、衣料もカジュアルで、部屋着としても使える商品の動きが良かったが、この秋物では、「お出かけ着」を意識し、重ね着などに使いやすい羽織物を打ち出す。
ザ・センバ3(レディースほりかわ)は、「今年に入ってから羽織物の要望が強い」と、ベストやブラウス、カーディガンに焦点を当て提案する。春夏で好評だったデザインの生地を変えたロングブラウスがお薦めだ。
ニューいちやまは、ブラウスジャケットなど、「一枚で着られる羽織物」と、堅苦しさのない、気軽に着こなせるアイテムを揃えた。「単価の取れる商品を希望するお客様が増えた」と、日本製の上質な商品にこだわる。
デジタル活用促進
コロナ禍にあって、問屋各社が強化してきたのがネットやSNSの活用だ。仕入れに来街できない専門店に対してインターネットでの卸やLINE、インスタグラムでの発信を強めてきた。
子供服の東洋衣料は「スーパーデリバリー」に出店した。卸専門のインターネットサイトで、商品情報と共に「手軽に仕入れられるシステム」と、全国の専門店に向けて発信する。
丸田産業はこの4月、仕入れのオンラインショップを開設した。会員登録がなくても商品の閲覧が可能で、「来店が難しいお客様にも商品を見ていただきたい」としている。
和装小物の上田嘉一朗商店は「コロナ禍の影響が大きい」としながらもネット卸の「ウエダウェブ」での販売を伸ばしている。
このほか、内藤商事リラレーヌはLINE、日東タオルや細谷商店、丸三繊商、宮入、丹波屋などもネットを充実させた。ネットなどの活用で専門店の仕入れはよりスムーズになる。
羽織物中心にリーズナブルな価格で 青柳☎03・3663・9221
コロナ感染者が都市部を中心に広がり、まだまだ収束の見通しが立たない状態が続いています。特に東京は第5波ともいった状況で、地方から仕入れに来られる専門店の方々にも大きな影響を与えています。どこに出口があるのかを悩まれている方は多いでしょう。
東京は8月22日まで緊急事態宣言下にありますが、ここで宣言が解除されるかどうかを一つのポイントとして考えています。もし、解除されなければ初秋からの商戦に大きな打撃となります。
しかし、昨年と異なるのは、高齢者を中心にワクチン接種が進んでいることです。接種が進んでいる国は飲食や旅行の制限が緩和されています。日本でも同様に進行すれば、9月の行楽シーズンに多くの人が出かけるようになるでしょう。そうすれば衣料品の需要は高まります。そこに大きな期待を寄せています。
今秋物はジャケットやジャンパー、カーディガンなどの羽織物を充実した品揃えで提案していきたい。素材やデザインなどにこだわった商品をリーズナブルな価格で提供していきたいと考えています。(青柳茂社長)
8月1日から秋物、週3回新商品を投入 アクロス☎03・3639・0838
弊社はミセス向けの「アンジェリーナ」、ビッグサイズの「LOX」、スポーティーカジュアルとダンスの「MAX」を出店しています。
この1年間はコロナ禍でお得意先様が仕入れに訪れにくい状況が続いていました。「ご来店できないお客様のお力になりたい」と、LINEや電話、ファクスなどで商品をご案内し、お客様が必要としている商品があればお送りして必要な商品だけを選んでいただく取り組みをしてきました。 この秋冬にかけては衣料品の動きが活発になるのではないかと期待しています。ワクチン接種が進んでいけば、消費が動き始めます。旅行や外出、ダンスやカラオケといった機会が増えていくでしょう。
弊社では8月の初めから秋物を店頭に投入します。どこよりも早く、そして週3回新商品を仕入れて店頭に並べます。初秋物ではTシャツやベストのほか、アンサンブルも充実させていきます。速いスピードで新しい商品をご提案していきたいと考えています。(時田禄子アンジェリーナ店店長)
七五三や成人式など和装に親しむ場が増える
上田嘉一朗商店 ☎03・3663・2511
この間、弊社ではインターネット卸の「ウエダウェブ」のほか、インスタグラムやLINEなどのSNSを整備、強化してきました。新型コロナの影響で東京に仕入れにくることができない専門店様などがこれまでと同じように仕入れができるようにと、掲載商品数を増やし、会員登録さえすれば、簡単に注文できるシステムです。商品カタログ代わりにお使いいただいているお店もあります。
昨年に引き続き、新型コロナの感染拡大によって花火大会などの夏のイベントが中止となっています。移動も大きく制限され、浴衣や和装小物にとっては厳しい状況が続いています。昨年から今年にかけて、初詣やお年賀、卒業式や入学式、七五三などを自粛し、和装を着る機会が減ってしまいました。
ワクチン接種は高齢者が先行して進行しています。和装を着る機会が増えて、消費が活発になることを期待しています。
今後、経済がどのように推移していくのか、想像もつきません。難しい状況が続いていきそうです。今はお取引先様と共に力を合わせて商売をしていくしか方法はありません。共に頑張っていければと思います。(上田哲司社長)
リラックスできるアイテムを中心に 杉田商店 ☎03・3661・7396
秋物は8月のお盆明けから店頭に並びます。
弊社は、高齢者層を対象にした商品を扱っています。昨年の緊急事態宣言の発出以降、特に私たちのお客様である高齢者層が外出を控えて、衣料の購買が大きく落ち込みました。そして今年に入ってからも感染拡大に歯止めがかからず、消費者は「自粛慣れ」といった状況が続いています。
ワクチン接種が進み、衣料品の消費が活発になることを期待していますが、私たちが考えておかなければならないのは、新型コロナと共存した生活が続くということです。以前の生活に戻るには時間がもっと必要です。
その中で、秋冬物は防寒という要素もありますが、リラックスできる服が最も求められていると感じています。
アイテムではチュニックやカーディガン、ベストなどが主流になっていきます。防寒という要素はもちろんありますが、家の中で楽に着られる、身近な暮らしの中で楽しむ洋服を充実した品揃えで提案していきたいと考えています。
(杉田順一社長)
ベスト、ブラウス、カーディガンに焦点 ザ・センバ3(レディースほりかわ)
☎03・3666・5272
昨年の今頃は特に「マスク需要」が話題になっていましたが、今年はワクチン接種が進み、感染に対する恐怖感は少しずつ薄れてきたのではないでしょうか。
とはいえ、需要が大きく伸びるという状況にはありません。コロナは徐々に落ち着きつつありますが、市場の厳しさはまだまだ続いていくのではないでしょうか。
ファッション衣料ではこれまでホームウェアやインナー関連は堅調に推移していましたが、今年はお取引先から羽織物の要望が強くなってきました。この秋冬物は、ベストやブラウス、カーディガンなどのアイテムにフォーカスした品揃えをしていきたいと考えています。
例えば、前ジップでシンプルな丸首ベストや表地にスウェードタッチの素材を使用したシンプルなトッパー、この春に人気だった綿刺繍のロングブラウスをデニム素材に変更したもの(写真)などです。これらを先行して投入していきたいと考えています。不透明な状況が続いていますが、皆様に弊社らしい商品をご提案していきます。
(坂田守弘東京支店支店長)
価値ある上質と個性あるデザインを提案 丹波屋 ☎03・3661・2111
コロナ禍にあっても、「イエナカ需要」といわれる消費で、食器や雑貨などの動きは堅調です。中には新店をオープンするお得意様もいらっしゃいます。また、ファッション衣料だけではなく、さまざまな業態で雑貨を売り場に取り入れるケースが特に増えてきました。
こうした中で感じるのは、比較的上質な商品、個性的なデザインを求める専門店が多いということです。英国のヴィンテージ食器を特集しましたが、2日で完売。専門店の皆様も消費者も価値あるものを求めていると実感しました。
秋冬に向けてもデザイン性が高く、上質な商品を提案していきます。オーガニックのフレグランスやハンドクリーム、輸入菓子など、どの業態でも取り入れやすい商品を品揃えしていきます。また、若い人も含めて、「昭和レトロ」に人気が高まっており、食器や文具などを提案していきたいと思っています。
9月からは衣料も活発に動きます。無地感の洋服にバッグや小物などをプラス・オンしたコーディネートを見ていただきたいと思っています。雑貨は店頭にライブ感を作る商品です。お客様に触れていただき、お客様とのコミュニケーションを活発にしていただきたいと思います。(青木知明店長)
8月初旬からスタート。店頭で魅力ある商品を 東洋衣料 ☎03・3661・4859
子供服の消費の仕方が大きく変わってきました。20代、30代の親はインターネットでの購買が増えています。また、ネットのフリーマーケットで子供服を探す人も多くなってきました。そこに対抗するには、店頭でいかに魅力的な商品を提案するか。これが最も重要になっています。
昨年は、運動会や遠足などの学校行事が自粛され、夏祭りやハロウィン、クリスマスなどのイベントが中止に追い込まれました。次第にワクチン接種が進み、これら楽しいイベントが開かれることを期待しています。
弊社はベビー、トドラーは8月初旬、スクールは下旬から本格的に秋物をスタートします。
先行するのは毎年人気のブランド「エンジェル・ラブ」のスカート(インナーパンツ付き)とパンツです。「ドーリーリボン」も人気で、幅広いアイテムを提案していきます。そのほか、別注の商品も揃えます。
弊社は、インターネットの卸サイト「スーパーデリバリー」に新たに出店しました。現在、一部の商品を掲載しています。ネットで商品を見ていただき、ご来店していただいて、商品の素材や質感を体感していただきたいと思っています。(岡田雄志社長)
オススメは30種以上ある特価パンツ トーヨー☎03・3663・9141
昨年に比べると、衣料品の動きが少しずつですが良くなってきました。これからワクチン接種が進んでいけば、もっと上向いていくのではないかと期待しています。これまでは部屋着中心でしたが、次第に外出着にシフトしていくのではないかと考えています。
一方で、中国で生産されるテキスタイルの価格が上昇しています。今後、衣料品の価格にどのような影響があるのかが危惧されるところです。
8月のお盆明けから初秋物を店頭に投入していきます。8月いっぱい、夏物の需要はあると思いますが、お客様の動向を見て、秋物の立ち上げ時期を見極めることが大事です。
秋物立ち上げで、弊社のオススメは「特価パンツ」です。30種類以上のデザインがあり、このところ売り上げが伸びている商品です。立ち上がり商品としては最適です。また、弊社はセット販売を基本にしています。リーズナブルな価格でご提供できるほか、売れ筋商品の幅広い選択肢をお客様に提供することができます。
消費者は人との接点を求めています。外出したいと思っています。
衣料の消費は以前に戻らないかもしれません。でも、 その覚悟を持っていかに新しいことに取り組むか。それが秋冬商戦を勝ち抜くポイントになるのではないでしょうか。(西沢郷社長)
初秋は塩縮加工のプルオーバーとブラウス
内藤商事リラレーヌ☎03・3663・6872
新型コロナによって私たちの生活は自粛を余儀なくされ、消費マインドは冷え込み、所得の減少などによって衣料品の消費は低迷しています。また、「巣ごもり需要」といわれる中で動くのは普段着が中心となりました。
しかし、一方でワクチン接種が進みつつあることで、秋冬物の販売が期待できるところまできました。この間の動向と消費者の置かれたシチュエーションを見直す必要があると考えています。
これからの戦略は、晩夏から初秋にかけては気温などに注意しながら専門店様の望む商品をタイムリーに提案していきたいと考えています。夏から流行の塩縮加工プルオーバーやブラウスなどをピックアップします。また、コートなどは生地を厳選して、デザインの良いものを仕入れていきたいと考えています。
秋冬物を本格的に売り場に投入するのは8月のお盆明けです。専門店様は秋冬物の販売をどう組み立ていくかを考える時期です。お客様の声を伺いながら売り上げに貢献できる商品を仕入れていきたいと思っています。
(吉家武彦係長)
7月末から秋冬向け商品入荷、見計らいも ボルサ角萬 ☎03・3661・5801
ここ数年、バッグは季節ではなく通年物が売り場の主流になりました。その中で、カラーや素材などで季節感を演出することに力を入れています。
新型コロナ禍の中で、結婚式や葬儀などで使われるフォーマル需要は落ち込みました。その一方で、素材やデザイン、機能など特徴のある商品が動いています。また、カードケースやリュックなどはコンスタントに売れています。日常の買い物に使うキャリーバッグも好調です。
秋冬向け商品は7月末から順次入荷します。今年もメーカーと密に連絡を取り合い、皆様に新鮮な商品をお届けします。また、神戸のバッグメーカーの商品は毎月、新作を発表しており、弊社はその新作を常に店頭に並べています。
コロナ禍で仕入れに来られない専門店様には、電話での注文のほか、見計らいで商品を送り、その中から選んでいただくというサービスも行っています。
ワクチン接種が進んで、秋の行楽シーズンに向けて消費が高まっていくでしょう。お客様に喜んでいただける商品の仕入れをお手伝いしていきたいと考えています。(永野誠社長)
続く「イエナカ消費」にタオルと寝具は最適 日東タオル ☎03・3663・0801
新型コロナの感染拡大で、「東京に仕入れにいくことができない」という地方専門店の声が多く聞かれます。弊社はBtoBに特化したインターネットでの仕入れシステムの整備に力を入れてきました。会員登録さえしていただければ弊社で扱っている商品を、店舗に来なくても簡単に仕入れることができます。是非、ご活用いただければと思います。
コロナ禍にあって「イエナカ消費」といわれ、毎日使う商品、家の中で使う商品が見直されてきました。
タオルでは柔らかくて、吸水性の高い上質な素材が好調です。こうした傾向はこれからも続いていくと考えています。
寝具でこれからのシーズンによく売れるのが、ひざ掛けや羽毛ふとん、肌掛けなどの防寒寝具です。秋冬に向けては豊富な品揃えで皆様をお待ちしております。
また、ギフトも売り場には重要になってきます。クリスマスでは友人やご両親へのギフトとしてタオルや寝具の人気が高く、パッケージなども含めて専門店様をサポートしていきたいと考えています。そのほか、弊社独自の企画商品や各種キャンペーンにも注目していただきたいと考えています。(鳥山大介経営企画室室長)
単価上昇傾向、上質な日本製を提案 ニューいちやま ☎03・3666・4646
コロナ接種が進むにつれて、消費者は外出する機会が増え、旅行などへも関心が集まって来るでしょう。その意味で、この秋冬物は復活する兆しが見えてくるのではないかと期待しています。
弊社は日本製にこだわり続けています。メーカーの状況をみると、昨年同様、秋冬物の生産をかなり絞り込んでいます。秋冬物の需要が戻るとすれば、品薄になることも考えられます。
8月に入ると、本格的に秋冬物に商品をシフトします。今年は一枚で着られるブラウス、ジャケットやチュニック(写真)などの羽織物を中心に品揃えをしていきます。また、堅苦しさのないゆったりとしたパターンで、手軽に楽しめるアイテムも充実していきます。
この間、比較的単価の高い商品が動きつつあります。素材、縫製、デザインにこだわった商品をお取引先様に提案していきたいと考えています。(清水次郎常務)
根強い和の人気。売り場のワンポイントに 丸三繊商 ☎03・3661・7300
弊社は祭り用品、和物の専門卸です。新型コロナの感染拡大によって、夏の花火大会や祭りは相次いで中止になりました。消費者が楽しみに待っていたイベントが開かれない状況が続いています。
そうした中でこの秋冬は、専門店様に向けて弊社オリジナル商品を提案してきたいと考えています。
今年新たに発売した「和柄のれん」は浮世絵をプリントしたもので、10柄を用意しています。イエナカ需要の中で比較的動きの良い商品です。また、100を超える手ぬぐい柄から選んでいただき、アロハシャツや足袋など様々なアイテムに仕立てることもできます。小銭入れなどの小物の製作も可能で、オリジナル商品として発注いただくこともできます。
また、季節商品としての綿入半天は定番商品です。家の中で温かく過ごすアイテムで毎年、安定してご注文があります。
暗い話題が多いですが、和のテーストは根強い人気があります。日本らしい伝統の柄、そこに現代的な要素を盛り込んで新しい商品を開発していきたいと考えています。ファッション提案のワンポイントとして、和を切り口にした商品を売り場に取り込んではいかがでしょうか。 (村上信夫社長)
好調のコーデュロイ、ワイド、美脚パンツ先行
丸田産業東京支店 ☎03・3662・7581
ワクチン接種を終えられたお客様から「やっと仕入れにくることができた」という言葉を聞きました。徐々にですが、仕入れのお客様が増えている印象です。これまでは普段着やテレワーク用の動きやすいパンツの購入が多かったのですが、これからはワクチン接種を終えた高齢者向けに、旅行やお出かけ用の比較的高価格帯の商品に期待しています。
商品では近年好評のコーデュロイパンツや大柄チェックのワイドパンツ、美脚パンツなどを8月上旬から販売します。その後、夏によく売れた抗菌・消臭・抗ウイルス素材を使ったハイテンションパンツやフリーパンツを展開していく予定です。
秋冬商品は、メーカーサイドでも生産終了が早く、商品数が限られてくることも考えられます。多品種小ロットですが、できるだけ皆様の要望にお応えしたいと考えています。
また、オンラインショップを開設しました(hrrps://maruta-s.com)。会員登録なしでも商品を見ることができますので、ご来店が難しい専門店様は是非、柄やカラーをチェックしてみてください。お電話やファクスでの注文も承ります。是非、ご活用ください。(阿部祐一支店長)
8月後半から秋物展開、オリジナル新作も投入 マンウ ☎03・3661・5033
新型コロナの影響で外出自粛が要請され、テレワークが増えるなど、ファッション流通の問屋や専門店は大きな打撃を受けました。帽子の専門問屋である弊社もお客様がご来店できない、ご来店を控えることが多くなりました。
一方、メーカー側も生産を絞り込み、極力在庫を残さない状況にあり、問屋として在庫を確保することが難しく、また商品のバリエーションが絞られて、仕入れに悩む場面もあります。
今年も暑い夏が予想されています。梅雨明けから一気に気温が上がり、8月に入ってもまだまだ暑さ対策商品が重宝されそうです。
秋物は8月のお盆明けに入荷し、そこから本格化します。オリジナルブランドの「エドハット」の新作はもちろんのこと、お客様が飽きのこない商品ラインナップを考えています。専門店の皆様やそのお客様に自信を持ってお薦めできる商品を提供していきたいと考えています。(永野浩社長)
秋冬物の売れ筋商品の発掘と商品確保に注力 宮入 ☎03・3663・5211
商品の流れが徐々に回復しつつあった中での緊急事態宣言とまん延防止等重点措置は、私たち問屋にも専門店の皆様にも打撃となりました。
しかし、ワクチン接種は確実に進んでいます。接種が行き渡り、集団免疫が獲得できれば、この9〜10月以降は「外に出よう」というマインドに変わっていきます。10月にはひょっとしたら「跳ねる」かもしれない。その可能性はゼロではありません。今はそのための「準備の時」と考えています。
弊社は1階、2階で秋冬物予約会を開催しております。商品の動きが活発になった時にどのような商品を揃えておくべきか。予約会でのお客様のご意見、ご要望をベースにしながら店頭にどのような品揃えをするべきなのか。今はお得意様と密に連絡を取り合っているところです。
秋物を本格化するのは8月の中旬からになります。晩夏から初秋にかけては夏素材で秋らしいカラーの薄手のブラウスやジャケットなどが中心で、専門店の皆様の店頭を飾る充実した品揃えをしていきます。
問屋の役割は売れ筋を見つけて、その商品を確保することです。専門店の皆様に貢献できる商品を提案していきたいと考えています。(宮脇啓介取締役)
毎週新商品の「ジャスト・イン・タイム」
都繊維ファッションシティ ☎03・3662・3861
この5月までは比較的順調に推移していましたが、緊急事態宣言以降は、天候不順もあり、多少影響を受けたというのが実情です。
しかし、ワクチン接種が進んでいけば、「安心して出かける」「旅行に行きたい」というマインドに変化していくのではないでしょうか。その時に向けて、ワクワクするデザインや楽しい気分にしてくれるカラーの商品を揃えていきたいと考えています。
私たちの基本は「ジャスト・イン・タイム」です。オリジナルブランドの「カバチ」はもちろん、欧米からの直輸入商品であっても、毎週、新商品を売り場に投入しています。専門店の店頭で、来店客がタイムリーに手を伸ばしたくなる商品を提案していきます。
8月に入ると、徐々に秋物にシフトし、お盆明けには本格的な品揃えで皆様をお迎えすることができます。ジャケット、そのインナーを中心にしていきますが、パンツやスカートなどのボトムやアクセサリーなどで、セットアップできて、コーディネートできるアイテムを打ち出します。この間、SNSなどで積極的にお客様とコミュニケーショを取ってきました。要望はどんどんご相談いただきたい。お客様の声にはできる限り応えていきたいと考えています。(石井豪社長)