6月は夏物商戦の本番だ。問屋街ではすでに盛夏物商品が動き始めており、各社とも次第に今年の売れ筋商品が見えてきた。今年は猛暑が予想されている。品薄になる前に、計画的に商品を仕入れていくことが必要だ。問屋各社のLINEやオンラインストアなどを活用して、自店にピッタリの商品を見つけ出そう。
●トップ
1枚で着られる商品の動き好調
素材にこだわり、肌触りの良い商品の動きがいい。例年通り、綿素材が主流で、シャツやブラウス、Tシャツのほか、薄手のジャケットなどの羽織物が好調に売れ出している。
羽織物が得意のニューいちやま(横山町4の8、4頁)は綿素材の「ブラウスジャケット」が好調だ。ドット柄の塩縮加工を施したもので、表面に立体感がある。5月に販売をスタートしたが、「すでに追加の注文が入った。メーカーでも追加で生産することになった」という。このほか、トリアセテート混のAラインベストもお薦めで、ブラウスやTシャツの上に羽織れる。
トーヨー(横山町6の13、3頁)のイチオシはデニム切り替えのロングシャツ。デニムと薄手の生地をカラフルにデザインしたのが特徴で、一枚で着られるのもいい。また今年から雑貨のファッションチャームも販売を始めた。レジ周りで販売するのもいい。
祭り用品の丸三繊商(横山町5の4、3頁)は刺子の生地にダイナミックな刺しゅうを施した鯉口を新たに発売した。祭りや花火大会などで、かっこいい男を演出できる。
このほか、宮入(横山町5の4)は綿素材のカットソーや羽織れる布帛の動きが好調で、特に「ミディアム丈」の商品がよく売れている。アクロス(横山町6の15)は「一枚で着られる商品が売れている。今年は特にブルー系や白などの涼しさを感じさせるカラーが人気だ。
●パンツ
履き心地を重視
これまで盛夏向けでは、「接触冷感」や「吸汗発散」の機能素材が増加してきたが、これら機能素材はもう当たり前。プラス履き心地の良さを追求した商品の動きがいい。
丸田産業東京支店(横山町2の3、3頁)は、この夏物で次々と新製品を投入した。「撥水ハイテンションスリムパンツ」はアウトドアでも履きやすいパンツで、「すでに好調に売り上げを伸ばしている」という。また、人気の「肌柔シリーズ」で初めて夏物をオリジナル開発した。共に訴求力がある商品で、店頭でも期待が持てる。
宮入本店2階のパンツは履き心地が良い「スッキリワイドパンツ」が好調だ。「9色のカラー展開も高く評価されている」という。店頭でトップとパンツのカラーコーディネートを打ち出すのもいい。
■トーヨー ☎03・3663・9141
左:デニム切り替えロングシャツ 参考上代 ¥2,900(単品) 薄手のプリント生地とデニムの切り替えが特徴。無地のパンツと組み合わせて。■綿100+ポリエステル100%■M〜L
右2点:プリントTシャツ 卸値¥695(単品) 女性の鮮やかなイラストをプリント。■5柄■M〜L
■丸三繊商 ☎03・3661・7300
■刺子鯉口刺しゅう 卸値 S〜LL ¥6,800 3L¥7,000 刺子の鯉口シャツに刺しゅうを施したオリジナル品。背中にはダイナミックな龍、虎、鯉、狛犬の刺しゅう。黒、白、紺。S〜3L
■丸田産業東京支店 ☎03・3662・7581
①転写デニム柄ストレートパンツ 卸値 ¥2,380 ファンが多いリアルなデニムプリント。ツルスベ生地のストレッチ。■ネイビーと黒■M〜LL
②ゆったりバルーンパンツ 卸値 ¥1,480 上がゆったり、下に向かって細くなるシルエット。■モカ、カーキ、ネイビー■綿100%■M〜LL
③撥水ハイテンションスリムパンツ 卸値 ¥2,180 アウトドアで大活躍、今年の新製品で売れ行き好調。■ベージュ、ライトグレー、黒■M〜3L
④サマー肌柔ワイドパンツ 卸値 ¥1,480 60cmと62cmの丈が選べる。オリジナルの肌柔シリーズから初めての夏物。■ブルーグレー、オフベージュ、ウスモカ、グレー、黒■M〜3L
① ② ③ ④
■ニューいちやま ☎03・3666・4646
①塩縮綿ブラウスジャケット 卸値¥5,500 ドット柄の塩縮加工のデザインが特徴。すでに追加が入った今夏の売れ筋アイテム。■綿100%■紺、鉄紺、白■MとL
②前タテピンタックTシャツ 卸値¥4,980 肌触りの良い綿素材を使用。夏らしい七分袖。上質の生地と縫製にこだわったリーズナブルな商品。■綿100%■ブルー系、ピング系、オレンジ系で、各3柄を用意■MとL
③トリアセ混Aラインベスト 卸値¥5,500 透け感のある涼しげな生地を使用。濃い目の色で、秋口まで長く着られる。デザインバリエーションも豊富。両脇ポケット付き。■トリアセテート60、ポリエステル40%■ワイン、グレー、ベージュ■フリー
① ② ③