「昨年の2倍以上で売上げが伸びている」(宮入第一支店、横山町奉仕会館内)や「夏を前に男性の来店が増えている。売上げは3倍に近づく勢いで、すでに品切れの商品もある」(小宮商店、東日本橋3の9の7)など、この夏は紳士用日傘が大ヒットの予感だ。東京都内の大手百貨店は紳士用傘売り場を拡大し、日傘の扱いを増やしている。東京都内では確かに日傘を利用している男性の姿は珍しい風景ではなくなった。

 宮入第一支店は婦人用日傘が主力だが、紳士用日傘は「昨年も品薄になったが、今年はそれ以上の勢い」と、専門店が仕入れていくケースが増えたという。紳士用は婦人用よりも大きな長さ60センチで、内側にはブラックカラーコーティングを施しており、遮熱、遮光機能に加えて、UV(紫外線)を99%以上カットする。夏の直射日光を浴びた頭部の温度は50℃近くになるが、日傘をさすと40℃に抑えられるという実験結果もあり、汗の量を抑制する。日傘は外回りの多い営業マンの遮熱対策のほか、レジャーなどでも活躍する。真夏に突入する今後、紳士用日傘は大ヒット商品になるかもしれない。