東京初の直営店

 横山町の現金卸、丹波屋(金井直樹社長)は東京駅丸の内南駅舎ドームに「スーベニアショップ丹波屋」をオープンした。東京ステーションホテルの管理区画で、宴会場入口に隣接する。直営店は「丹波屋栃木銘店」「丹波屋栃木くらしっく」(共に宇都宮パセオ)に次いで3店目。東京では初の直営店となる。

 同店は営業面積約20平方メートル。「時(とき)」をテーマに、「東京駅と東京ステーションホテルの歴史を感じさせる新しい切り口の東京土産」(林和央企画本部長)を揃えた。駅舎とホテル、鉄道をモチーフにしたハンカチやTシャツ、革小物、バッグなど全体の8割が同社のオリジナル商品で、とくに「東京の伝統と技術、ファッション性にこだわった」。刺繍の高級ハンカチはブルーミング中西、Tシャツやバンダナはハリウッドランチマーケット(聖林公司)、財布やバッグは江戸時代から続く浅草の革職人、復刻したルームキーは神社仏閣の装飾を手掛ける江戸川区の真鍮職人などだ。駅舎や鉄道の歴史と今の東京に受け継がれる技術を融合し、「懐かしさに浸り、そして新しい東京の思い出を持ち帰ってもらいたい」という。

BtoCサイト視野に

 同社は1690年創業の老舗雑貨卸で、東京の問屋街、日本橋横山町の有力商社の一つ。全国の専門店に卸す一方で、商業施設やホテルなどのショッププロデュースや商品MDも手掛けてきた。雑貨を中心に全国の産地や職人と物づくりのネットワークを持ち、地域の文化や歴史を感じさせるオリジナルの雑貨を提供する。東京駅への出店について金井社長は「丹波屋を全国に広く認知していただける絶好の立地。今後予定しているBtoCサイトの発信拠点にしていきたい」としている。